Ordinary World

ヤフーから引っ越してきました。

クスクスと水筒の蓋

最近印象に残った映画2本。
 
まずは、「クスクス粒の秘密」フランス映画。
 
153分という時間は私にとって長い映画だ。
超大作並みの時間の殆どが会話で繋がれる。アクションなどはもちろん無いw
中でも、子供のトイレの躾とおむつ代の計算のシーンを長々と見せられた時には
自分も経験があるだけに共感しつつも、もうこの辺で見るのを止めようかと
思ったほどで、日常の他愛ない会話に飽きてきたりもした。
それでも何かこの映画には惹きつけるものもあった。
それはもしかしたら主人公スリマーヌの愛人の娘リムがとてもチャーミングで
魅力的だったからかもしれない。彼女を見ていると何だかんだで
結局最後まで見てしまった、、、
そしてラストの畳み込みがが凄かった!まさかこんな結末は想像もしていなかった!
だらだらとストーリーが進行しても終わりよければ全て良し、
そんな映画だった。(ハッピーエンドという意味ではありません)
 
 
 

 
 
もう1本は「アカシアの通る道」アルゼンチン。
 
これは上記の映画とは全く正反対、会話が殆ど無い。
W杯終了後に南米映画が観たいと思っていて、
録画しておいたこの映画を観ようとしたけど、何故かその時は気が向かなかった。
が、これが素晴らしい作品だった!これぞ発掘良品。
初対面の2人の男女がトラックで長旅をするという設定なんだけれども、
ずっと見ていても恋愛映画とは思えなかった。申し訳ないけど子連れのシングルマザーも
トラック野郎からもロマンスの予感は全く感じられなかった。
連れていた赤ちゃんは可愛いけれど、子供の可愛さをアピールした映画は嫌いなので
それは抜きに見ようとしていた自分もいた。が、、、やられてしまった。
可愛い~~(*^_^*) 
トラック野郎と書いたけど、役名はルベン。
ちょっぴりジェラシーを感じた時にルベンは自分の気持ちに気付く。
最後にデートに誘うシーンは、どんな青春映画にも勝るような爽やかささえ漂っていた。
言葉の殆どは無意味だ。言わなければ傷つけることも傷つくことも無いのに
いつもそれで失敗している自分には、心に沁みる映画だった。