Ordinary World

ヤフーから引っ越してきました。

そして兄になる

「もうひとりの息子」フランス映画。
 
タイトルを聞いただけで、邦画「そして父になる」を連想する人が多いのではないか。
あれを見ていない私でさえ、比べてみたい気もした。
比べて、福山をこき下ろしたい( ̄▽+ ̄)
 
生まれた病院の不手際で子供が入れ替わってしまっていたということが
たまたま行った血液検査で発覚する。
子供たちはもう18歳、元に戻そうとしても
過ぎ去った時間はあまりにも長い。やり直すことなど到底できない。
 
この映画では親子や家族のこと以上に重いものがのしかかってくる。
民族、宗教だ。かたやイスラエル、もう片方はパレスチナ
パレスチナ自治区は壁で覆われていて自由に外の世界へ出ることもできない。
 
と、こんな風に書けばとても深刻な映画に思えるが、
深刻は深刻だけれど、この2つの家族がとても良くできた家族で
その息子たちがこれまたいい子たちで、唯一パレスチナ人のほうの兄が
ちょっとだだをこねるが、最終的には心を開く。
親たちが悩んでいる間に、当事者である子供たちは自然に
心通わせ民族も宗教も超えてしまった、と言う所が泣きポイント。
 
世界平和を願わずにはいられない1本だった。